肺炎
咳や痰(たん)が出たり、「ゼーゼー」したりします。さらに頭痛、発熱、鼻水、関節痛、だるさなどの風邪と同じような症状が見られます。細菌やウィルスなどの病気を起こす微生物(病原微生物)が肺に入り感染し、肺が炎症を起こしている状態を「肺炎」と言います。
病原微生物の多くは空気と一緒に身体の中へ入ってきます。普通は人間の身体に備わっている様々な防御機能が働いてこれを排除しますが、何らかの原因で体力や抵抗力が落ち、病原微生物の感染力のほうが上回ると肺炎になります。
食欲の低下、脱水症を起こすこともあり、重症になると呼吸困難をきたすこともあります。高齢者は症状が食欲不振や元気がないなどのみの場合もあり、注意が必要です。
また、肺炎は、がん、心臓病、脳卒中に続いて、日本人の死亡原因になっている病気です。高齢者や慢性の病気を持っている方などは、とくに肺炎にかかりやすい傾向があります。予防や早めの治療が重要です。
気管支喘息
気管支喘息はアレルギーやウィルス感染など、様々な原因で気管支の炎症が慢性化し、気道が狭くなることで起こる慢性的な咳などの発作を指します。一般的に「喘息」と呼ばれている病気です。
COPD(肺気腫)
COPD(肺気腫)とは、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病と言えます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群とはSAS(Sleep Apnea Syndrome)とも呼ばれる睡眠中に呼吸の停止を繰り返す病気で、その多くがいびきを伴い自覚症状が少ないことが特徴です。
肺気腫
肺自体が少しずつパッチ状に無くなっていき、多数の小さな空洞が肺内に生じてしまいます。
特にタバコと因果関係が強く、ほとんどの方が喫煙者か家族内に喫煙者がいらっしゃる方です。タバコによる肺障害を引き起こす程度は個人間で大きな差があり、遺伝的な要因も強いです。
また、肺は一旦潰れてしまうと再生はされず、どんどん肺の損失が起こってくる為に最初は労作時に息切れから、そして徐々に安静時でも息切れが起こるようになり、酸素吸入が必要になってきます。
治療は何よりも、禁煙で進行が遅くなる事が知られています。次に吸入などの気管支拡張薬で呼吸器リハビリも有効ですが進行すると、どうしても酸素が手放せなくなり日常生活に大きな制限が起こります。
胸水
胸水の原因は様々です。心不全や腎不全などで起こる漏出性胸水と肺癌や結核、肺炎などによる炎症が中心の滲出性胸水に大きく分類されます。
診断の為にはレントゲンやエコーを使って、胸水を少量採取し検査を行います。検査は局所麻酔で行い、約10分程度で終了します。検査に数日を要しますが、多くはどのような原因で溜まっているのか判明し、原因疾患に応じた治療を開始いたします。